至 誠
2016年も残すところ2日となりました。今年もいろんなことが忙しすぎて溺れそうな一年でしたが、書道冊子の仕事をしているときにこの言葉と出会いました。『至誠』。孟子の言葉ですね。本文は「至誠にして動かざる者は未だ之れあらざるなり。誠ならずして未だ能(よ)く動かす者はあらざるなり」です。どういう意味かというと、「誠意を尽くして事にあたれば、どのようなものでも必ず動かすことができる。逆に不誠実な態度で事にあたれば、何ものをも動かすことはできない」ということです。この言葉に引っかかるということは、すなわち自分でもそういう場面にたくさん直面したという一年だったのだと思います。人間というのは、とかく相手を自分の思い通りにコントロールしたくなるもので、それがうまくいかないと「なぜ?」「どうして?」とイライラしちゃいますよね。優しく言ってみたり、言葉たくみに声をかけてみたり、時には脅すようなことを言ったり。やってませんか?私はやっちゃってると思います(笑)でも結局、相手が変わるかどうかは、自分の誠意だったり、熱意だったり、相手のことを心から思う気持ちにかかっているんですよね。小手先の言葉や行動ではきっと響かない。相手が変わらないのは、相手が悪いからではなく私の気持ちが足りていないからです。自分が変わろうともせず傷つきもせずに、相手に大きな変化を求めるのはムシが良すぎますよね。きっとそういうところも見透かされていたのかもしれません。言葉を変えるのではなく、自分の心を変える。それが想いを伝える一番の早道なのでしょう。始めるのは自分から、変わるのは自分から、そんな気持ちで成長していけたらいいですね。
さて、2017年は大阪アッフェ活動20周年になります。来年はいろんな記念行事をやれたらいいなあと思います。酉年だけに大きく羽ばたける一年にしましょうね。それでは、今年もたいへんお世話になりました。みなさま良い年をお迎えください。
2016年12月30日 14:25 | カテゴリー:逸球入魂コラム