10月29日 季節外れの蚊に攻められる基礎練@桜ノ宮野球場
2023年10月30日 19:37 | カテゴリー:ギャラリー
私は働き始める前、社会人になったら上司にちょっと高級な小料理屋に連れて行ってもらって、きっと自分もそこの常連になって、仕事帰りに寄っては真野あずさみたいな女将さんにあれこれグチとか聞いてもらったりするんだろうかと、ちょっとそんな大人の世界に淡い憧れがあったんです。でも、その憧れの場所は、私にとってこのバッティングセンターになりました。ガッツリ常連になってから23年くらいですかね、本当にずっと通ってました。まあ、「野球の練習」ということもあったんですが、妙にウマの合う店長のおっちゃんや奥さんにグチを聞いてもらったり、つまらない世間話をしたり、どちらかというとそれが楽しかったんだと思います。私がシンドイときも、チームがシンドイときも、仕事で失敗したときも、ずっと何気ない話をしてそっと寄り添ってくれた場所ですね。帰り道にこのバッセンの電気がついていて、カーンという打撃音が聞こえるだけで、なんかホッとした気持ちになったもんです。そして、この生活は何の疑いもなくずっと続くものだと思っていました。でもそれが、今月末でお店を閉めることになりました。いろんなことを考えての決断で、それは納得できるのですが、自分にとっては第二の実家みたいな場所だったので寂しくてたまらない。大事な人たちがずっとそこにいてくれるわけでもないし、大切な場所がいつまでもそこにあるとは限らない。いつかくることだとわかっていても、簡単に受け入れられることでもなくて、とても悲しいです。何かできることはないかと聞いても、気持ちだけで嬉しいからと言われるだけで、なにかこう、そっと静かに終わりを待ち受けるのがいいことなのでしょう。私は本当にこの場所が大好きで大好きで、このバッセンの一番のファンだったと思います。おっちゃんとおばちゃんには、ずっと支えてくれて本当にありがとうしかない。みんなもきっと同じ気持ちだと思う。たくさんの人の心の拠り所になった場所が消えていくのに、また何もなかったかように過ぎていく毎日が悔しくて悲しくて寂しくてたまらないです。なんだろうなあ…。今はこの気持ちをどう書いていいのか全然わからんなぁ…。神様、これ以上もう自分から大切なものを取らないでほしい、それだけです。
2023年9月18日 23:10 | カテゴリー:逸球入魂コラム