逸球入魂コラム

至 誠

2016年も残すところ2日となりました。今年もいろんなことが忙しすぎて溺れそうな一年でしたが、書道冊子の仕事をしているときにこの言葉と出会いました。『至誠』。孟子の言葉ですね。本文は「至誠にして動かざる者は未だ之れあらざるなり。誠ならずして未だ能(よ)く動かす者はあらざるなり」です。どういう意味かというと、「誠意を尽くして事にあたれば、どのようなものでも必ず動かすことができる。逆に不誠実な態度で事にあたれば、何ものをも動かすことはできない」ということです。この言葉に引っかかるということは、すなわち自分でもそういう場面にたくさん直面したという一年だったのだと思います。人間というのは、とかく相手を自分の思い通りにコントロールしたくなるもので、それがうまくいかないと「なぜ?」「どうして?」とイライラしちゃいますよね。優しく言ってみたり、言葉たくみに声をかけてみたり、時には脅すようなことを言ったり。やってませんか?私はやっちゃってると思います(笑)でも結局、相手が変わるかどうかは、自分の誠意だったり、熱意だったり、相手のことを心から思う気持ちにかかっているんですよね。小手先の言葉や行動ではきっと響かない。相手が変わらないのは、相手が悪いからではなく私の気持ちが足りていないからです。自分が変わろうともせず傷つきもせずに、相手に大きな変化を求めるのはムシが良すぎますよね。きっとそういうところも見透かされていたのかもしれません。言葉を変えるのではなく、自分の心を変える。それが想いを伝える一番の早道なのでしょう。始めるのは自分から、変わるのは自分から、そんな気持ちで成長していけたらいいですね。
さて、2017年は大阪アッフェ活動20周年になります。来年はいろんな記念行事をやれたらいいなあと思います。酉年だけに大きく羽ばたける一年にしましょうね。それでは、今年もたいへんお世話になりました。みなさま良い年をお迎えください。

どこかの誰かのために

年末が押し迫り、毎年のことですが仕事に溺れています。世間が浮かれているというのにクリスマス気分を満喫する余裕もないんですが、今年はキーボード高速連打で仕事を処理して、なんとか3連休をゲットしました!こんなこと書いたら休日出勤とかになりそうでコワいですが、私は居留守を使ってでも3連休を満喫しますよ!出勤命令がでたらワイハのビーチでランデブーしてるってウソをついてやる!この仕事してて思うんですが、しんどい割には儲からない業界なんですよね。ときどき悲しくなりますが、先日、自分が担当している得意先の美術展があったので、素性を隠してこっそり見に行きました。その美術展の冊子を私がずっと作っているのですが、美術展に行ったら会場で冊子へのクレームが聞こえてくるんじゃないかと、恐ろしくて今まで行けなかったんです。しかしながら、もう大人なんだしいいかげん自分が担当した仕事の美術展を一度は見に行こうと固い決意で会場に行ったんです。そしたら、会場は大盛り上がり。私が作った冊子が売られていたり、美術展の付属品としてつくった看板や名簿一覧、ネームプレートなどがあちこちに貼られていて、こうやって使われているのかと、初めて自分がしている仕事の意味を知りました。作品の濃淡が現物に近づくように画像を処理したり、ひとり一人のお名前を時間をかけて一字一句チェックしたり、丁寧に仕上げて本当によかったと思います。もう16年もこの業界で働いているのに、今さら気付くなんて恥ずかしいことですよね。自分の仕事が誰かに喜んでもらっているという実感を持てて、美術展に足を運んでよかったです。きっと、みなさんの仕事もどこかの誰にかにとって、なくてはならない大切な仕事です。今年もあと1週間ほどですが、愚痴をこぼしながらもどこかの誰かのためにがんばりましょう。

扇町の地下に

気がつけば12月に突入して、すでにもう半ば。繁忙期で仕事におぼれている間にちょっと風邪をひきかけまして、若干ピンチです。忘年会シーズンですが、みなさま、おカラダご自愛くださいませ。さて、まだ元気だった月始めに人生初のライブハウスに行ってきました!RBデンジャラスさん関係のお店「カフェ一蓮」のスタッフさんが演奏するということで、うちのジャーマネと『扇町パラダイス』におっかなびっくり乗り込んだんです。そしたらイイ意味で予想を裏切るオトナの空間でした!地下に通じる細い階段にはバンドのチラシが一面に貼られていて、まるで映画の1シーンのよう。そこで受付を済ませて中に入ると教室の半分くらいの広さの部屋に30~40代のサラリーマンや音楽通の落ち着いた大人たちがゆったり音楽を聴いているという感じの空間でした。ライブハウスって、モヒカン・金髪・タトゥー・ジャラジャラアクセサリーのアブない若者たちとギュウギュウになって飛び跳ねるのかと思っていたんですけど、全然違いましたね(笑)アーティストの人もビール飲みながら歌ったり、肉の焼き方とか生活に密着しすぎるMCがあったり、粋な大人たちが音楽を楽しむ場所で、とてもとても居心地が良かったです。しかもお目当ての一蓮のスタッフさんは、爆音ロックでメチャメチャかっこよかったです!!昔からリンドバーグやプリンセスプリンセス、レベッカなどの女性ヴォーカルバンドが大好きだったので、最高のパフォーマンスに大満足でした!アーティストもお客さんも支配人も、とにかくここにいる人たちの世界観がオシャレでセクシーでかっこいい。有名アーティストのライブもいいのかもしれませんが、こうやって知る人ぞ知るアーティストたちと同じ空間を共有するのもオツなものだと感じました。ひょっとしたら本当にイイモノというのは、扇町あたりの地下にひっそり埋もれているものなのかもしれませんね。みなさんもよければ、ライブハウスデビューしてみてください。

チャレンジ

先週末、ひょんなことからメンバーのお母さまと飲みに行ったんですが、無差別級にお酒が強いので、ついていくのがやっと。無謀にも最強の酒人に勝負を挑んで返り討ちにされましたね。でもすごく楽しかったので保護者のみなさま、またよければ一緒に飲みに行きましょう!さて、チャレンジといえば、先週からわたくしたちの所属する連盟で、ある挑戦が始まっています。来年の春に兵庫県で中高生の西日本大会を開催するのですが、そこに震災復興支援プロジェクトとして熊本の高校の女子野球部を招こうというものです。今回はクラウドファウンディングというサービスを利用します。これは、インターネット上でおこなう資金調達ですね。支援してくれる人が私たちプロジェクト主催者からリターン(大会記念品など)を購入し、そこから集まった資金で熊本の女子高生を大会に招こうというものです。なんせ、初めてのことばかりで上手くいくのかどうかわかりませんが、もしご縁があってこの文章を読んでチカラを貸して下さる方は、こんなプロジェクトをやっていると広めてくだされば嬉しいです。2017年の1月6日までに目標の資金まで到達しなければ、全額支援者に返金され、プロジェクトは成立しません。関西でも今年は2チームが解散しているという寂しい現状です。女子野球がこのまま衰退しないように、若い人たちを応援して、野球を長く続けられる環境を作りたいと思っています。どんな方でも資金協力に参加できますので、もしよければ下記リンク先よりこのプロジェクトにご協力くださいね。
■クラウドファウンディング「Ready for」女子野球大会に熊本の女子高生たちを招待したい!

新しい靴で

前回から更新がえらくあいてしまい申し訳なく思っていますが、めちゃめちゃやる気はあるんです。ただ、いろんなことに追われて追われて「ヒマになったら更新しよう」なんて考えているとこういう事態を招くわけですね。ということで追われ続けた2016年も11月となり、改めて今年一年を振り返ってみると、やっぱりひたすら忙しかっただけやなあと思います。仕事でヘロヘロになって帰宅して、玄関を開けると家事がてんこ盛りになってて、おまけに部屋が荒れ放題。そんな毎日でございました。なんとかこのくだらない生活の悪循環から脱出するきっかけを作らなければ、と思っていた時に思い出したのが「新しい靴」です。半年ほど前、うちのチームのTSKコーチが「靴はいつも新しい方が運気が上がるんです。新しい靴をいくつか買って、毎日ローテーションで履くといいですよ」と言っていたんです。ということで、ものは試しに新しい靴を買って1週間ほど履いてみてるんですが…、なるほどこれはいいかもしれません。長らくトラブっていた仕事が一気に解決したり、後輩からイベントのチケットをもらったり、探していたものがみつかったり。足元が新しくて気持ちがいいので、いろんなことが前向きに思えるのかもしれませんが、靴を新しくするだけでけっこうココロが軽くなりますよ。よかったらみなさんもお試しくださいませ。

運が運を呼ぶ

以前にもご紹介したことがあると思いますが、会社の近所にとてもよく「当たり」の出る自販機があります。私はよく利用するのでとてもよく当たりますが、私と同じように買っている先輩はめったに当たらないんだそうです。どうやら私はサンガ○ア自販機に選ばれし者のようですが、先日、先輩が嬉しそうに「やった!当たりが出た!」と部署に戻ってきました。おっ、それなら私も当たるかも、と翌日に根拠のない自信に導かれるまま買いに行ったら、なんと!当たりました!いやいや、やはり私は『サ○ガリア選ばれし者ランキング』でも上位にいるんでしょうね。ところが数日後、お茶がなくなったので買いにったら、なんとそこでも当たりが出たんです!!さすがに2回連続で当たるのはコワくなりますよね。でも、課長の話によると日本人はラッキーなことがあると「ああ、ここで運を使い果たした!」と考えてしまうんだそうですが、欧米では「もっといいことが起こる!」と前向きな気持ちになるんだそうです。ふーん、そうなのか、じゃあ逆にもっと攻めの気持ちで行こう!と宝くじを買ったら、まさかのまさか!当たりましたよ1万円!!たしかに前向きな気持ちでいた方が次の行動を起こしやすいし、それゆえにチャンスが広がるということなんですね。夢を見なければ、夢さえ始まらない、というところでしょうか。みなさんも、何かイイコトがあったらいつもより積極的になってくださいね。

校閲ガール

最近、「地味にスゴイ」という校閲ガールのドラマが話題になっていますね。主人公が思いもかけず出版社の校閲部(文章の間違いを訂正する部署)で働くというストーリーですが、ワタクシも印刷会社の制作部に勤めているので、3分の1くらいそのような仕事をしています。字の間違いだけでなく、たとえば1つの本に出てくる「取り組む」という言葉が「取組む」「とり組む」「取りくむ」「取組」「とりくむ」などのように表記がバラバラの場合、いずれかに統一するよう指摘を入れたりします。また、みなさんがよく使う「グランド(運動場)」という言葉、「グランド」と書かれる場合がありますが、「グランド」の本来の意味は「壮大な」とか「豪華な」という意味なので、こういう言葉の指摘もします。他にも「ボウリング(ボールでピンを倒すスポーツ)」と「ボーリング(円筒状の穴を掘ること)」の違いを指摘したり、重箱のスミをつつくような仕事をしているわけです。時には1万人分の名簿を作り、氏名が一言一句まちがっていないかチェックすることもありますよ。そんな仕事でヘロヘロになって帰ってきてあのドラマを見ると、家でも仕事をしてるような気になってめまいがします。めっちゃおもしろいんですけどね(笑)次回の内容で『シール』と聞いただけで、「ああ、訂正シールを徹夜で貼るんだな」とわかってしまいますし、「大きい文字ほど見逃すんだよね」の名言は共感を呼んだにちがいありません。誰もが経験したことのあるエピソードばかりで、同業者のみなさんは涙なしには見られないんじゃないでしょうか。ともかく、このような地味な仕事にスポット当てていただいてうれしい限り。みなさん、あのドラマを見たあとは、出版・印刷業界の人にちょっとだけ優しく接してくださいね。

感謝で見守って

ここ1カ月ほど、公私ともになかなか過酷な激務が続いておりまして、ココロがぽっきり折れそうな感じですが、先日、仕事で興味深い言葉を見つけました。「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かず」海軍大将・山本五十六の有名な言葉ですね。人を育てる上での戒めだと思うんですが、実はこれ、続きがあるんです。私も知らなかったんですが、次のような言葉です。「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」なるほどなぁと思いました。特に『やっている姿を感謝で見守って』の部分ですが、「あー、できてへんよな、自分」と正直ヘコみました(笑)やって当たり前とか思って、人に対する感謝の気持ちを、ときどき忘れてしまってることがあるように思います。なんか恥ずかしいし、本当に申し訳ない。ちゃんと、ありがとう、とは思っているんですけどね。でも自分にちょっと足りないところをチクリとやられた気がしています。みなさんもちゃんと持ててますか?感謝の気持ち。思い当たるフシがあれば、ちょっとだけ立ち止まって考えてみてくださいね。

関西女子野球フェス

aワタクシ印刷会社の制作部で働いていますので、ごくまれに自分の作ったチラシなどが駅前などで配られていることがあります。ただ、興味のないチラシは捨てられる運命でくちゃくちゃに丸められて道の片隅に落ちてたりもします。それなりに思い入れがあって苦労して作ったチラシだと、そういうの見ると心がチクチクしますね(笑)せめてゴミ箱に捨ててくれって思いますが、今週末に開催される女子野球のイベントも連盟スタッフたちの執念がこもっていますので、その思いがくちゃくちゃに丸められて道端に捨てられないようにがんばりたいと思います。というワケで、この場を借りてそのイベントをご紹介しておきましょう→10月9日(日)に高槻市の古曽部防災公園野球場で『関西女子野球フェス2016』を開催します!関西大会の準決・決勝のほか、体力測定ゲームやコイン落しゲームなどもありますので、よかったら遊びに来てください。ジュニア、大学、一般のチームも集まりますので、女子野球チームに入りたいと考えている女性もぜひ足を運んでくださいね。ブースに募集チラシなどが置いてありますよ。さて、なぜこのようなイベントを開催するかというと、ジュニア、大学、一般がバラバラに活動するのではなく、互いに交流を持ち、一緒に関西の女子野球を盛り上げていこう、という思いからです。若い子たちが大人になってもおばあちゃんになっても当然のように野球を楽しめる、そんな未来への一歩として開催いたします!今回はうちの会社もちょっと協力してくれて、そういうキモチが嬉しかったりしますね。なんとかこのフェスを成功させて、女子野球をたくさんの人に知ってもらいたいです。どうぞみなさまも、私たちの活動を応援してください!

他から見れば

9月も下旬なのになかなか暑さが厳しいですが、うちの会社もおかげさまで厳しい締め切りに追われ続ける毎日です。本当に1日でいいから、漫画喫茶にこもってダイヤのエースを読みふけりたい、そんなしょーもないことを熱望しています。さて、このクソ忙しい時期に会社で勉強会というものがありまして、そのあとの懇親会の席でうちの社長が興味深いことを言っていたんです。「他の会社の人から言わせると、うちの会社はとても面白いことに取り組んでいるらしい。この規模の小さな会社では珍しいそうだ」ということです。まあ、普通の印刷会社なんですけど、プロジェクトチームが3つくらいあって新商品やサービスを開発してるんです。通常業務の他に取り組んでるのでなかなかハードなんですが、確かに他の会社から見たら魅力的なことなのかなあと感じた次第です。よく言われることですが、自分が所属している組織を客観的には見られないので、その良さや魅力というものに気づかないことがあったりしますね。他の人から言われて、ああ、そうなのか、とはじめてわかったりします。野球のチームでも同じだと思うんですが、もし機会があれば、他チームの人に自分のチームの魅力を聞いてみてくださいね。自分のチームの良さを自覚するほどに、メンバーの魅力を知るほどに、もっとずっと勝利に近づくはずです。良さを知り、良さを伝え、良さを発揮する、ひょっとしたら単純なことなのかもしれません。もし何かに行き詰まったときは、「他人が知ってる自分の魅力」を教えてもらってくださいね。